千葉県いすみ市にある清水寺(きよみずでら・清水観音)は、山号を音羽山といい、坂東三十二番の札所です。
山号と名は京都にある一番有名な清水寺と一緒ですが、こちらは天台宗。
大晦日には除夜の鐘を鳴らすそうです。
坂東33観音札所は、笠森観音以来2場所目になります。
駐車場に車を停めて、坂を上っていきます。
上にも駐車場があるみたいですが、道が狭いので歩きます。
途中には道祖神様が祀られておりました。
登りきると、立派な門が現れます。
さらに、第二の門「四天門」
本堂は、立派な彫刻で彩られています。
向拝の龍をご覧ください。
どなたの作品なのでしょうか。
銘が見当たらないのでわかりません。
伊八の龍と似ているような・・・
しかし、よく見ると伊八の龍よりも顔がコンパクト。
清水寺のウェブサイトによると、本堂は文化10年(1813年)に1度消失し、同14年に再建されたとあります。
この頃の初代伊八は、既に彼独特の波の表現が完成しており、飯尾寺で向拝の龍を彫っています。
この寺の波は、初代伊八の晩年時の作風とは明らかに異なります。
伊八の作品ではないにしても、魂のこもった魅力的な作品です。
自分は、房総の名工初代後藤善光氏のものではないかと推測しています。
本堂の中にも、少し見上げると欄間彫刻が3面彩られています。
未完成なのかと思われるくらいディテールが刻まれていませんが、彫刻には物語性があり魅了されます。
こちらにも注目です。
清水寺の見所はこれだけにあらず。
清水寺の名の由来とも言われる千尋の池。
赤穂四十七士は、明治の末頃に新田野村(現大原)の仏師である長谷川良工氏によって彫られた作品だそうです。
千葉県指定有形文化財の木造十一面観音立像。
普段は見られませんが、毎年8月9日には十一面観音の御開帳があるそうです。
この地が従前栄華を極めていたことがうかがわれます。
アクセス
駐車場あり。トイレあり。
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